映画

『さよならの朝に約束の花をかざろう』 解釈と感想

先日公開された長編アニメ映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』を観てきた。私は、あまりアニメや映画を観て泣きたいと思うタイプの人間ではないので、同じスタッフが制作した「泣ける」と評判の『あの花』も『心が叫びたがってるんだ』も観ていないの…

【映画感想】とにかく『ブレードランナー2049』が最高だった。

今年一番の楽しみであった『ブレードランナー2049』を観たのだけど、これが期待以上の出来で驚いた。 ヴィルヌーヴ監督に対しては『メッセージ』の出来の良さから「この人が作るのなら」と、ある程度の期待と信頼をしていたのだが、それでも正直、カルト的な…

『メアリと魔女の花』感想

ポスト・ジブリとして期待されている(?)スタジオ・ポノックの初長編映画『メアリと魔女の花』を観てきた。 感想を述べる前に言っておきたいことが三つ、一つは私がこの映画の原作を未読だということ。もう一つは私がそれなりのスタジオジブリファンだとい…

映画『メッセージ』感想

映画を聴く、というのは初めての体験であった。 この『メッセージ』という作品が「音」を重視した映画になるであろうことを、私は(というか原作であるテッド・チャンの短編小説『あなたの人生の物語』を読んだことがある人なら)観る前からある程度予想して…

劇場版『夜は短し歩けよ乙女』 感想

先日公開された森見登美彦原作『夜は短し歩けよ乙女』の劇場版を観てきた。 私は森見登美彦の特別熱心なファンというわけではないのだが、彼の作品は半数以上は読んでいるし、私自身が京都で学生時代を過ごしたことなどもあって、好きな作家の一人ではある。…

劇場版『ハーモニー〈harmony/〉』 感想

先日、劇場公開された伊藤計劃原作の『ハーモニー <harmony/>』を早速観てきた。 私はこの原作の小説がかなり好みで、どのくらい好きかというと、単行本、文庫本、Kindle版と無駄に三度購入したほどだ。伊藤計劃はどちらかというと『虐殺器官』のほうが巷で評価が高い</harmony/>…